ナンプラーだけじゃない!タイの醤油あれこれ

辛味・酸味・甘味・塩味・旨味が複雑に絡み合うタイ料理。

タイの醤油といえば、ナンプラーを思い浮かべる方はとても多いと思いますが、タイ料理で使用する醤油は実は種類が豊富なのです。
魚を原料としたナンプラーや大豆を原料としたシーユーカオやシーユーダムなど、料理や用途にあわせて使い分けます。

今回はタイの醤油事情について少しお話したいと思います。

ナンプラー

ナンプラー,น้ำปลา
ナンプラー│ナムプラー│Nam Plaa│น้ำปลา
ナンプラーは、カタクチイワシなどの魚に塩を加えて発酵・熟成させ、その上澄みを用いた調味料で、魚醤とも呼ばれています。
タイではごく一般的な調味料で、日本料理の醤油のような立ち位置にある調味料です。
日本の醤油同様、安価なものから高級なものまで多くの週類がありますが、各家庭に必ず常備されているタイ料理では必須の調味料です。魚の内臓に含まれる酵素がタンパク質を分解するため、アミノ酸がたっぷり入っており独特の旨味となっています。

発行した魚の独特で強烈な臭みがありますが、炒めてしまうとその臭みは飛び、香ばしさと旨味が引き立ちます。

日本にも、秋田県のしょっつるなどが魚醤として有名です。
ナンプラーはカタクチイワシ(煮干しにするイワシ)、しょっつるは”はたはた”が主原料です。
また、タイのご近所ベトナムではニョクマムと呼ばれる魚醤が使われています。こちらはカタクチイワシが主原料なところまでナンプラーと同じですが、ナンプラーは塩味が強め、ニョクマムは魚の香りや発酵度などが強いといわれています。

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シーユーカオ


薄口醤油│シーユーカオ│Sii Iew Khaao│ซีอิ๊วขาว

大豆から作るタイの醤油で、日本の薄口醤油に相当します。炒めものや煮物などの味つけに使用します。味覚は塩味が強く風味は違うものの、日本の醤油とあまり変わらないため、手元にない場合は醤油で代用しても問題ないと思います。
日本の醤油と同じように大豆を主原料としており、タイ料理全般のベースに使用される醤油です。

タイ語でシーユーは”醤油”、カオは”白”という意味です。直訳すると白醤油ですね。
後ほどご紹介するシーズニングソースは、このシーユーカオに砂糖や塩、うま味調味料などを加えたミックスされたフレーバーソースです。

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シーユーダム


黒醤油│シーユーダム│Sii Iew Dam│ซีอิ๊วดำ

別名ブラックスイートソースとも呼ばれています。
大豆を主原料としているのはシーユーカオと同じですが、シーユーカオに比べ香りが強く、甘味も強い調味料です。シーユーダムは、シーユーカオに蜜を加えて甘みを出した醤油のため、とろみと甘みが特徴で、少量でコクを加えられます。
料理のコクと甘み付けや肉の煮込み料理などにも使います。シーユーダムを入れて作った煮物は、美味しそうな色に仕上がるのだそうです。

甘口のシーユーダムワーンと薄甘口のシーユーダムケムの2種類があり、料理にあわせて選ばれます。

タイ語でシーユーは”醤油”、ダムは”黒”という意味です。
また、ワーンは”甘い”、ケムは”塩っぱい “という意味なので、少しタイ語を覚えておくと味の想像がつきやすいと思います。

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シーズニングソース(ソープーカオ・マギー)


シーズニングソース│ソースプルンロット│Soos Prung Rot│ซอสปรุงรส

タイ料理の複雑な味をサッと表現してくれる便利な調味料がシーズニングソースです。
シーズニングソースは英語の意味だと”調味料”の意味ですが、タイでは味付け用の醤油を指します。また、タイ語ではソースプルンロットですが、有名なブランド名から通称”メッキー”や”ソープーカオ”と呼ばれていることが多いです。
日本で醤油を”キッコーマン”と呼ぶのに似ていますね。

卵焼きなどにも相性抜群なので、ガパオの上にのっている目玉焼きに2-3滴垂らしても美味しいです。

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~このページのタイ語~
※日本語[カタカナタイ語│タイ文字] の順で記載しています。


ナンプラー│ナムプラー│Nam Plaa│น้ำปลา
薄口醤油│シーユーカオ│Sii Iew Khaao│ซีอิ๊วขาว
黒醤油│シーユーダム│Sii Iew Dam│ซีอิ๊วดำ
シーズニングソース│ソースプルンロット│Soos Prung Rot│ซอสปรุงรส